北陸最大級の総合技術展示会「北陸技術交流テクノフェア2023」を、10月19日㈭・
20日㈮に福井県産業会館にて開催します。34回目を迎える本フェアは、福井・北陸を中心に全国から１８０を超える企業・団体が出展し、新たな技術や連携が生まれるきっかけを創り出します。今回は「現場を変えるデジタルものづくり」をテーマとした特別企画展に出展する企業３社の製品・技術をピックアップしてご紹介いたします。
狭い空間での点検・清掃に
ミミズ型ソフトロボット
株式会社ソラリス（本社東京都）
株式会社ソラリスは中央大学発のソフトロボットベンチャー企業です。同社が開発した管内走行ロボット「Sooha（ソーハ）®」は、独自技術である「空気圧人工筋肉」によって、ミミズのように伸縮しながら配管等の中をしなやかに移動することができます。
360度の画像データを収集することができ、人力や従来のハードロボットでは対応が困難な狭い場所での清掃や点検作業を担うことができます。
ミミズ型ソフトロボット「Sooha®」
上下水道やガス管、工場、プラント、マンション排水管等の配管検査の分野での活躍が期待されています。同社のソフトロボットのコア技術である人工筋肉は、収縮力が従来の人工筋肉（マッキベン型）のと比較して約４倍の出力を誇り、また、20 ％程度の空気圧で駆動できるなど省エネの観点からも優れています。
さらに電気やモーターを使用していないため、可燃性のある危険物の運送や水中での作業にも対応できるなど、活用範囲の幅を広げており、人手不足の解消に向けた人間とロボットとの共生社会の実現に一役買っています。
内容物を「運ぶ」「混ぜる」を同時に行う腸管型ポンプロボット「Zendo Drive®」も展示予定です。
出先事務所で資料や図面へのメモ書きをリアルタイムに共有
株式会社MetaMoji（本社東京都）
株式会社MetaMoji（メタモジ）が提供する「GEMBA Note」を利用すると、タブレット端末上に保存されている資料や図面に、その場で手書きメモ等を付け加えることができます。さらにそのメモとして残した情報は、別の端末にリアルタイムに共有されます。
単にペーパーレス化を図ることができるだけではなく、顧客との打合せを行いながら、事務所の従業員とタブレット端末を通して瞬時に情報共有ができ、相手の質問に対して、「事務所に戻らないと返答できない」という場面を減らす事ができます。
「GEMBA Note」の利用イメージ。現場と事務所間のやり取りを時差なく行うことが可能です。
さらに現場で撮影した写真や動画を資料・図面に貼り付けることもできるため、確認や点検が必要な箇所の的確な指示出しも可能です。
現場で気になった箇所の画像をメモ付きで共有することで、ミスコミュニケーションを減らすことにも繋がります。
群制御されたモバイルロボット
搬送効率の最適化を実現
オムロン株式会社（本社京都府）
幅広い制御機器の開発を得意とする同社では、それらとロボットを組み合わせたロボットアプリケーションを提供しています。
株式会社オムロンのモバイルロボットは、自律走行型搬送ロボットで、工場を巡回し棚の位置や通路をスキャン、自動で搬送ルートを作成します。
また、スキャン時にはなかった障害物や作業員を感知すると自動で避けることも可能です。
最大１００台まで一括管理することができることも特徴の一つです。
ソフトウェアからロボットの現在位置や稼働状況・空き状況を常時監視でき、タクシーの自動配車システムのように複数台のロボットに役割を振り分ける「運行管理機能」、ロボット運行ルート上の交差ポイントでの通過タイミングを調整する「交通整理機能」、それぞれのロボットがスキャンし作成したマップの「一元管理機能」など、工場内での搬送効率を最適化するためのシステムが搭載されています。
モバイルロボットは「第10 回ロボット大賞」の経済産業大臣賞を受賞しています。当日は協働ロボットも展示されます。
北陸技術交流テクノフェア2023は2023年10月19日(木)・20日(金)に開催されます。今回ご紹介した3社を含め、「現場を変えるデジタルものづくり」をテーマにした特別企画展には14社が出展します。
「仮想空間技術を活用したコンテンツ」や「技術承継のためのデジタルテクノロジー」、「人手不足を解決するスマート技術」等をご紹介します。ぜひとも会場までお越しください。
詳細は下記リンク先からご覧ください。
【北陸技術交流テクノフェア2023ホームページ】