ジャイロ総合コンサルティング株式会社
講師 雲丹亀 真穂 さん
7月11日㈫、福井商工会議所にて「デジタル販促ツール活用セミナーGoogleビジネスプロフィール(GBP)編」を開催しました。GBPはGoogleが無料で提供する情報管理サービスで、店舗・施設等の営業時間や電話番号などがGoogleでの検索時に表示されます。集客ツールとして効果的なGBPですが、一方で第三者によって誤った情報が掲載されることもあり、放置しておくと思わぬ機会損失を生む可能性があります。今回は講師を務めた雲丹亀真穂さんから、GBP活用のポイント等について伺いました。
「待ち」ではなく顧客に発信してもらう時代に
これまではインターネット上に自社ホームページを制作し、それをお客様に見つけてもらって新規顧客獲得へと繋げる、「待ち」の広報がメインでした。しかし、どんどん自社サイトを保有する企業が多くなり、検索上位に組み込むにはSEO対策に関する知識やテクニックが必要です。せっかくサイト内容を充実させていても、顧客の目に触れることがなければ販路開拓に結び付けられません。
投稿に対するコメントや「いいね」といった反応を気軽にやり取りできるSNSが普及していますが、口コミによる広がりも自社の広報手段の一つとして無視できないものです。
Googleビジネスプロフィール(GBP)にも第三者によるレビュー機能が搭載されています(しかもそれらは消すことができません!)。GBPはGoogle検索時に表示され、まさにネット上の看板と言えますが、実は「いかに情報を更新しているか」が検索上位に表示されるための評価点となっているのです。そして、口コミに対する返信も更新していると見なされるため、高評価をしてくれたユーザへの御礼だけでなく、低評価をしたユーザにも返信した方が良いでしょう。
ブラウザではGoogleビジネスプロフィールは上記のように表示されます。
また、GoogleビジネスプロフィールはGoogle マップにも表示されます。
じっくり来店を促すSNSと
「すぐに」応えるGoogleビジネスプロフィール
instagramをはじめとしたSNSも更新頻度が大切ですが、情報のコンテンツが綺麗に整っているか、いわゆる映える写真等によってユーザの関心を引くことができるかがより重要です。SNSユーザは、今後行きたいスポットや食べたいものを探すのにじっくりと時間をかけています。
一方で、Google検索するユーザはすぐにでも情報が欲しくて、かつすぐに利用できること(場所)を探しています。例えば、「近場でゆっくりくつろぐことができるカフェはないか」「今すぐスマートフォンのイヤホンが欲しい」といったニーズを抱えています。そんなすぐに満たしたい要求を持った顧客を呼び込むのにGoogleビジネスプロフィール(GBP)はうってつけなのです。
セミナーでは、その場でGBP の登録を進めながら講師の雲丹亀さんや他の参加者と交流し、 今後の運用方法等についてアイデアを出し合いました。
なお、GBPは店舗等の住所や連絡先を登録できるほか、写真・動画を掲載したり、口コミを介したユーザとの交流ができる便利な無料ツールですが、注意すべきこともあります。自社や店舗を自分で登録していないのに、なぜか検索時にヒットしたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。それは第三者でも登録することができるためです。それに気付かず新たに登録を進めてしまうと、情報が重複して検索時にうまく表示されなくなる可能性も出てきます。すでに登録されていた場合はオーナー登録する必要がありますので、ご留意ください。
新幹線開業を見据えた集客ツールとして活用を
Googleビジネスプロフィール(GBP)の特徴や機能の一部についてご紹介しましたが、他店との差別化を図るには投稿数、掲載する写真、そして口コミの3つがポイントとなります。先述の通り、投稿頻度が高く、口コミへの反応も多い方が検索上位となれる可能性も高まりますが、そこに載せる写真も大切です。Googleからユーザが知りたいのは商品や内装、外観以外にも、「近くに駐車場が何台分あるのか」「車椅子でも入れるのか」「子ども連れでも気兼ねなく入れるか」といったディテールです。かゆいところに手が届くような情報を、どれだけユーザに届けられるかが集客に直結していくと思います。
GBPは無料で利用できるツールながら、幅広い機能が備わっており、そこからホームページやSNSへの誘導も可能です。新幹線開業も控える福井県の企業の皆様には、ぜひとも活用していただきたいです。